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     YUME



第1章  YUME

「・・・・・」
「ヴァァーーー!!!」
「おめぐみをぉぉー・・・」
そこは、暗く、悲しげな町。路上に人が倒れている・・・・。
その町に、1人の少年が倒れている。
「ううぅん?」
目を覚ました、いつものように・・・・・。
「ここは・・・どこ?・・・・・・!うわぁぁ!!!
死体が転がっているぅ!!・・・・・・・・・・・ぼくは、誰だっけ???」
何も覚えていない。自分が誰かもわからない。
その少年は、この暗い町で何がなんだかわからなくなった。
「・・・・・・」
何も言えずにその場に座り込んだ。
(なんなんだ・・・・・?)
ただ、わかるのはここは「悲しい心」だけの町だということ。


「りゅ・・・・りゅ・・・・う・・おきな・・!!!」
どこからともなく声が聞こえてくる。
そして、いつの間にかあの悲しい町は消え、そこには人がいた。
「何やってるの!早く起きないと学校遅れちゃうわよ!!!!」
「へ?」
「なにが・・・へ?・・よ!!母さん仕事いちゃうよ!早くご飯食べなさい!」
「あぁぁ、うん。」
そういうと、その「母さん」と名のる人はこの部屋を出て行った。
「・・・・・・」
その少年はしばらく黙っていたが、しばらくしてやっと状況が飲み込めた。
「・・・・・夢(YUME)か・・・」
今まで見ていたあの町は、夢(YUME)だということがやっとわかった。
「ずいぶんリアルだったなあ」
その少年は自分が誰かも思い出した。
「ぼくは・・・そうだ!!大山 龍(おおやま りゅう)だっっ!!!!!」
「何わかりきっている事言ってるの!・・・・あっもうこんな時間!
行って来るから・・・・・ご飯テーブルの上にのってるから食べて、学校行きなさい!!!」
  バッタン
早口で言っているのでよく聞こえなかったが、大体のことはわかった。
「さてと・・・」
ベットから起きると、テーブルへ向かった。家の中はけっこー狭いが、2人で住むには丁度いい。
なぜ2人なのかと言うと・・・・龍の親が離婚したからだった。 だから、母はいつも働きに朝早く出かける。
  ズゥゥゥー
龍は、味噌汁を音を立てながら吸っている。
「あちっ!」
離婚しているのに、なぜ仕事に出るまで起きてくるのを待っていたのか。
・・・離婚している家はなんか、いやな雰囲気がするするような感じがするが、龍の母は違う。
離婚する前よりやさしくなったほどっだった。

ご飯を食べ終わった龍は、着替えてかばんをかついで、出て行った。誰もいない部屋を。





第2章  学校

いつもの通学。龍は、ポケーと歩いていた。今日見た夢のことを思い出しているのだ。
その夢(YUME)はいつもの夢とは、違っていた。
いつもよりリアルだったのは、わかったが、それとは別に何かあるような気がして落ち着かなかった。
  キーンコーンカーンコーン・・・・
「あっ」
ポケッとしていたのできずかなかったが、もうだいぶ時間はたっている。
「遅刻しちゃう!!!」
龍は学校まで走り出した。そして、近道へ入った。その近道は、不気味な屋敷が立っていて、とっても怖い。
夜になると昼間より、ずっと怖くなる。だが、龍は遅刻しそうになったとき、よくここを通るのだ。
  カーンコーン
音が鳴り止んだ。龍はさっきよりも早く走った。そのとき、その館の中に誰かいるような気配がした。
龍は、立ち止まろうとしたが、学校に遅刻しまいと、その近道を出て学校へ走っていった。


「おはよー。」
何とか先生が来る前に来る事ができた。
「おっは〜!!!」
「あっ、おはよう」
みんな、龍に向かって「おはよう」「おはよう」と、言う。
  ドンッ
「イツッッッ」
誰かが、龍の背中からアタックしてきた。
「龍ちゃん遅いじゃん。どうしたの?」
「ああぁ、健ちゃんか・・・寝坊だよ・・・。」
龍の親友の、森 健(もり けん)だった。
2人とも幼稚園時代からの友達なので、「ちゃん」ずけである。
龍がかばんの中身を机の引き出しにしまいながら言った。
「今日さぁ〜変な夢(YUME)見たんだ〜。」
「え〜どんな夢ぇ〜?」
健が、興味しんしんに話しかけてきた。
「あのさぁ〜・・・・・・」
言おうとして、なんだかつまった。言いたいけど言いたくない。
そんな気持ちが龍の気持ちの中で、うずめきあった。
「どうしたの???」
健が心配そうに龍を見た。
「・・・えっ?!・・・・あっいいや・・・・なんでもない!」
「ん?」
「あ・・・後でね・・。」
「・・・・・うん・・・・。」
そのあと、しばらく沈黙が続いた。
  ガラガラガラー
先生が来た。
「中休みにね・・・・。」
健が、自分の席に戻っていった。
「それじゃあ、出席をとるぞー。天野!」
「はい!」
「石田!」
「はい!!」
「〜〜〜!」
「〜〜!」
次々と名前が呼ばれる。そして、返事が返ってくる。全員の名前が呼ばれ終わった。
「まずは〜・・・算数の授業から。」


  キーンコーンカーンコーン・・・
中休みになった。龍は、健が来たら夢のことをどう話そうか考えていた。
(・・・別に、言っちゃてもいいんだけど・・・・なんだかなぁ〜・・・)
「ガオォォォ〜〜ン〜〜〜〜〜〜?????」
健の声がした。
「あーもー<ガオーン>て言うなよ〜!!!」
<ガオーン>とは、龍のあだ名の1つである。
なんで、龍のあだ名が<ガオーン>なのかと言うと・・・ 龍→竜→恐竜→ガオーン になったのである。
「やっぱり<ガオーン>て変だよぉ〜。」
「仕方ないじゃん。龍→竜→恐竜→ガオーン なんだもん。」
「それがおかしい!」
「いいじゃんかよぉ〜」
「〜〜〜〜!!!」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
中休み中2人は、ずっとじゃれあっていた。


中休みも終わり、授業が始まった。
(健ちゃん、朝話してた事忘れていたのかな?・・・ま、その方がよかったんだけどさ)

「帰りの支度をしろ〜!」
  ガヤガヤ ワイワイ
龍も、帰りの支度をした。今日1日龍は、気が抜けたようになっていた。
(龍ちゃんどうしたんだろう?)
健が心配していた。ボケーとしているのは、いつもの事だが今日はいつもと何か違う。
健は、授業中10分おき位のペースで、龍を観察していた。
(・・・変な夢見たって言ってたけど・・それかな?)
色々考えていたけど、けきょく、わからずに終わった。

「さよーなら〜!!!」
「さよなら〜!!」
けきょく、龍は今日1日上の空だった。





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